ブログの方へメール

【以下、全文を記載(平成25年4月25日 18時15分送信)】
はじめまして、突然のメール、失礼いたします。
○○と申します。
実は、メールをさせていただいたのは、○○様のブログで
「頸椎症性神経根症」で入院されている記事を拝見したからです。
私も同じ病気を患っておりまして、手術することは決めているのですが、
○○様の記事を拝見し、どのような手術だったのかをお聞きしたかったからです。
そこで、誠に恐縮なのですが、もし差し支えなければ、私の質問にお答えいただけないかと思います。
【私の質問】
①他にもたくさん専門病院がございますが、その中からそちらの病院を選択されたのはどうしてですか?
②手術は何カ月くらい前から予約が必要でしたか?
③自由診療ですか?それとも社会保険診療ですか?自由診療の場合、費用はどのくらいでしたか?
④入院は何日間でしたか?
⑤術後の経過はいかがでしたか?
⑥私は15年くらい「頸椎症性神経根症」を患っておりますが、○○様はどのくらいの期間患っておられましたか?
⑦私は頸椎C6-C7の骨棘が神経根を圧迫しているとの診断で、症状は左首のつけね、左肩、左腕上腕、左肩甲骨付近の疼痛としびれですが、どのような症状だったのですか?

偶然発見したブログ

いつものように通勤電車の中、スマホによるネットサーフィンで「頸椎症性神経根症 手術」というような検索をしていると、病院などのHPでなく、個人の方のブログにたどりついた。こんなことは珍しくないことで最近なら自分の闘病記などを掲載されている方はいくらでもいるし、現に私もそうだし、そういう情報で不安が解消されているのである。この方のブログをみると、素人判断ではあるけど、どうも私が受ける手術よりダメージが小さく思えたのである。私の当初予定していた「後方椎間孔拡大術」という「前方固定術」よりは比較的ダメージが小さい手術でも術後一日は寝ていないといられないはずなのに、術後1,2時間で立って普通に歩けるようなのである。もともとダメージの小さい手術を探していたので、最初に辿り着いたのは「PLDD」というレーザーによってヘルニアの中心部を蒸発させてヘルニアを小さくし、神経への圧迫を除圧するというものでした。しかし私の場合、骨棘の変成によるものなので、「PLDD」は適用できないとのことで、どうしても執刀しないといけないので、入院も10日前後と言われていましたから、このダメージの小ささに本当に驚きました。その日は朝からそのことばかり気になっていて仕事も手に付かず、その日の夜、その方にメールをすることにしたのです。

人生とは絶え間ない意思決定の連続なり 2

少し前にお話ししましたが、どういう経過をたどって入院先の病院をキャンセルしてまで別の病院にしようかと思ったかと申しますと、「少しでも体にダメージの小さい手術はないものか?」と日々探求していた結果なのかもしれません。頸椎症性神経根症の手術療法のオーソドックスなものとしては、「前方除圧固定術」と「後方椎間孔拡大術」の2方法が紹介されていますが、「前方除圧固定術」なる手術は脊髄症を患っておられる方などが多く適用されるみたいで、インターネットなどで体験談を拝見しても、とても手術自体にダメージのあることが窺えます。私の場合は、当初の病院では「後方椎間孔拡大術」を予定していました。でも、結局私が選択した手術はそのどちらでもない方法になりそうです。我ながら突拍子もない行動に出たなあと、手術を来週に控えこの意思決定が間違っていないのかどうか不安に思う毎日なんです。しかし、今は手術前だけど、漠然とした不安からちょっとした確信へと気持ちが変化してきています。そのきっかけとなったのが日課となっていた通勤電車のなかでのネットサーフィンでした。先月はほぼ毎日「頸椎症性神経根症 手術」と検索キーワードを入力してスマホ片手にネットで検索することから一日が始まりました。入院先の病院が決まって、手術日の予約まで入れているのに、こういうことをするくらい毎日が不安だったと思います。もちろん来月に控えた手術が無事終わるまでは現在も不安は消えません。ただ、自分の病気はこの方法で手術してもらおうと素人ながらに確信したのは、あのブログを偶然に見つけたのがきっかけでした。

入院手術まであと1週間

緊張してきた。平常心でいようと思い、仕事を遅くまでしたりとか、休みの日は出掛けたりとか、手術
のことを考えないように心がけている。全身麻酔による手術は生まれて初めての経験なので、緊張しな
いわけにはいかないのだ。好きなお酒もやめておこうと思ったりもするが、そんなことをすると余計に
緊張するので、やっぱり呑むか、いややっぱりやめておこう。

人生とは絶え間ない意思決定の連続なり

すこし前に作家のなかにし礼さんの闘病記なるものをテレビで見た。話は闘病記ではあったが、幼少期の戦時体験からだそうだが、物事を決めるときは自分以外の人のいうことを一切参考にせず、自分自身で意思決定をする習慣がついているのだそうだ。その中で、人生は絶え間ない意思決定の連続であり、一つでも間違えたら今ここに生きていないと仰っていた。ガン治療のために放射線治療を医師から勧められても、それを受けることをせず、自分で陽子線治療なるものを探し出し、ガンを克服されたという話である。この意思決定もそうであるが、一つ間違えたら命はなかったであろう意思決定である。
 話を自分の闘病記に戻すと、前にお話ししましたが、私もある病院で手術日まで決めてあったが、一般的な手術法とは別の方法が気になり、別の病院で診察を行い、手術を受けることにした。手術は10日後に控えている。この意思決定が吉とでるか凶とでるか、不安な毎日である。家内や両親は急な話しで戸惑っていたが、私も自分で決めたことであり、この意思決定が吉とでることを祈るばかりである。

病院を選ぶ際に感じる情報の非対称性

昨年までは手術を受けようなんて少しも考えていなかった。でも、今は100%手術をしようという考えに変わっている。これは先にも述べたように神経の圧迫による筋委縮が始まっているからである。自分で手術をするぞ、と決めても自分でするわけにはいかず、どこにいるどのお医者さんにお願いしたらいいのか、見当もつかない。今はインターネットという便利なツールがあり、このツールにより本当に助けられている。ヤフオクなどをたまに利用するが、多少のゆがみがあるとしてもほぼ適正な金額で落札されている完全市場である。これは売り手と買い手が等しい情報を把握しているからである。これを情報の対称性というが、病院選びには未だ情報の非対称性が存在している。こんなことをブログに書いているとひょっとして関係者が見ているかもしれないと思ってしまうが、実は最近ある決断をしてしまった。今月に手術の予約まで入れている病院にキャンセルを入れ、また一から検査を行い、来月に別の病院での手術の予約を入れるという大胆な行動に出てしまったのである。キャンセルを入れてしまった病院が駄目だというわけでは全然ない。頸椎の専門医としては有数の病院である。ただ、言うなれば病気に対して向き合う私との考え方の違いが私をそういう行動に動かしたのかもしれない。もともと頸椎症性神経根症は保存療法が大半であり、手術療法は数%だそうだ。手術による合併症等のリスクを考えると保存療法の方が医師側も患者側もノーリスクでハッピーということなんだろう。その先生、私の症状よりひどい患者さんの話をよくされていた。要するに「あなたの症状では手術はまだ早い」ということだと思います。でも、筋委縮が進み、腕も満足に上がらない状態になって、「ようやく腕も上がらなくなり、筋肉もすごい細くなりましたので、手術をお願いします。」と私が言うまで時間を引き延ばして欲しいということなのだろうか。これは、最初の方に感じた疑問であったが、その第一印象がずうっと私の中にあったのだろう。それでも手術をお願いしますという私のプッシュで手術に至ったわけですが、そんなに手術がしたくないのだろうかと思っている。ヤフオクのことを先に書きましたが、情報の非対称性が病院選びには存在している。患者が手術を決意したとしても、統計的に神経根症は保存療法が主流だからということか、15年も保存療法でやってきて、それでも無理で、筋委縮もあるし、これは手術だろうと素人ながらに思っても、ある医者はまだ大丈夫といい、ある医者はこれは手術ですと言う。この症状にはこの対処法というように一対一の関係になっていれば良いが、神経などという神がかり的なところを患った自分の不運を恨むしかないのかもしれない。医師側と患者側の情報に差がありすぎるかもしれない。しかし、医師側は患者目線でアプローチする必要があると思うし、患者側も丸腰で行かず、ある程度自分で病状について情報を入手する必要があると思う。可能な限りお互いがもつ情報を共有することが重要であるし、医師側は患者と患者に巣食う病巣を翻訳する役割を果たす必要があると思います。

手術直後

初めての全身麻酔による手術であった。手術室に入って7,8人のスタッフがいたであろうか、手術台の上に乗せられて、色々な器具を取り付けられ、酸素マスクを付けますと言われた瞬間から記憶がない。次の瞬間、「◎◎さん」と自分の名前を呼ばれたことに目が覚めた。臨死体験とでもいうべきか、とても心地よい気持ちから目が覚めた瞬間からあちこちが痛い、生きているという実感は再び痛みから始まった。その後、医師や看護師、妻から声をかけられたが、意識が朦朧としていてあまり覚えていない。この文章は一日経ってから書いているが、手術時間は4時間であったようだ。医師からは、頸椎症の症状は神経への減圧を行ってもしばらくはリバウンドがあり、100%の改善をすぐには望めないそうだ。確かに言われた通りであった。むしろ、手術する前より疼痛や痺れがある。筋肉のけいれんもあり、とても不安な気持ちになった。明日からの回復に期待したい。とても長い夜であった。

頸椎硬膜外持続カテーテルという保存療法

来月に頸椎症の手術を控えている筆者であるが、頸椎症を発症してから15年以上もの間、保存療法ひとすじでやってきたのだが、その私が手術療法に方針を転換したのは、以前お話しした「両腕の太さに差が出てきた」からである。平成25年2月上旬に15年ぶりに訪れた頸椎専門医に手術を申し出たのだが、手術の前に「頸椎硬膜外持続カテーテル」をしてみてはどうかと主治医に勧められた。手術をしてもらおうと意を決して行ったにも関わらず、専門家に回り道をしてでも一度やる価値があると言われ、この保存療法を行うことにした。
 よく言われる「ブロック注射」とはレベルが違うもので、保存療法ではあるが、かなり手術療法に近い感じがした。それもそのはずで、手術室に入り、X線透視下において頸椎の硬膜外ぎりぎりのところまでカテーテルの管を入れる処置を行うのである。私の場合、これに2時間近くかかったのは不運であったとしか言いようがない(普通は30分くらいだそうだ)。ただ、麻酔薬をカテーテルから注入した瞬間、患部に血が流れていく感じがして、一瞬で患部の痛みがなくなり、いままで経験したことのない不自然な気持ちよさを感じたのは良い経験になった。この後、7日間入院を余儀なくされながら、このカテーテルを入れたまま過ごした。このカテーテルを入れている間は確かに頸椎症の症状は消失していた。だから、もし可能であるなら、このカテーテルを挿入したまま一生過ごせるのなら、私も手術療法を選ばずに済んだはずである。もちろんそんなことは現代の医学では不可能である。実際風呂も入れないし、普通の社会生活を営めないであろう。

 主治医の言うロジックはこうである。この時点では椎間板ヘルニアという仮定のもとであったが、血行のない椎間板ヘルニアがカテーテルによる麻酔薬持続投与により良くなった血行にさらされることで炎症を抑えるのと同時に発症して間のない場合はヘルニア自体も小さくなることもあるらしいとのことであった。また、この炎症を抑えることが重要で、これはカテーテルを抜いたあとも効果が持続するという説明も受けた。しかし、残念ながら、私の場合は骨棘の変成により神経根を圧迫していることが同時に行われたミエロという造影3次元CTで明らかになったため、効果がなかったのである。カテーテルを抜いた瞬間にほとんど元に戻ってしまった。なので、ミエロを先に行った方が良いかなと思います。でも、このミエロも1日くらい入院しないといけないかも知れないけど。

気になる両腕の違い

頸椎症性神経根症で手術療法を行うケースは稀なそうである。サイトなどで検索すると、10%に満たないそうである。ほとんどの症例が、牽引や温熱療法、整体、鎮痛剤の投与、麻酔のブロック注射等の保存療法で改善するとある。私の場合、15年間くらい整体やカイロプラクティックに通い、何とか凌いできた。これで一病息災と思っていたのだが、昨年末くらいから、あることに気がついた。趣味でテニスをしていることから、怪我をしないようにと多少の筋トレを行っていた。5kgのダンベルを両手で上げたり下げたり30回を5セットが日課であったが、だんだん左が上がらなくなってきたのである。今年になって、ふと鏡を見ると、両腕の太さが左右で異なっていることに気がついたのである。これはショックであった。右利きなので、多少は右の方が太いかもしれないが、テニスは利き腕ばかりを使うからとあえて左腕を鍛えようと始めたダンベルであったのに。これに気がついてからは、たとえ10%に満たない手術療法であったとしても、私はそれを選択しようと決意したのである。両腕の太さの違い、読者には認識できないかもしれないが、一応写真を載せてみた。両腕とも同じように軽く力を入れてこぶしを握っているが、左側の二の腕の張りのなさが分かっていただけるだろうか。

保存療法としての整体アラカルト

東洋医学に頼るようになってから、いろいろな整体院を渡り歩いた気がする。結構、お金も使ったかもしれない。柔道整復院は最初のところは効き目もあったし、相性も良かったが、それから2回変えたが、どれも手わざが少なく、低周波治療器やローラーといったものを長くやらされ、最後に5分くらい手わざで見てもらえるのが大半であった。ここも年寄りの巣窟であった。とにかく待ち時間が長く、施術時間は短い。なので、ビジネスマンには不向きではないだろうか。また、記憶に残る名治療はなかった。保険診療はこんなものかもしれない。 

 それから、自由診療ともいうべき整体に通うことになる。中国人の悪口を言う気はないが、中国4000年の伝統などど宣伝しているところは本当にやる気がなかった。でも、商売気は一番あったかもしれない。タイの古式マッサージにも通った。これは、ストレッチを取り入れており、まあまあ体との相性は良かった。しかし、私が重点的に施術して欲しいのが頸であるのに対して、タイ古式はどちらかというと全身なので、リフレッシュ感はあっても首に直接効いている感はなかった。日本人のこだわり整体も4,5件は通ったかもしれない。整体は私の体には相性がよいものと感じるようになった。そんな矢先に、目に留まったのがモンゴル整体というものであった。大阪市内で営業しているが、ここ数年はここに1か月に1回通うことにしていた。店主の整体師は、日本語があまり流暢ではないので、うまく自分の症状を伝えられるかがポイントになるが、本当に良い人である。言葉少なげに、色々とアドバイスも受けたが、とにかく施術が良い。モンゴル相撲をやっていたと言っていただけあって、凄い力で余裕の施術感がある。タイ古式マッサージを上回る効果は期待できる。私が再び整形外科医のお世話(手術を決意)になるのも、このモンゴル整体師のおかげかもしれない。昨年の夏ごろから、頻繁に頸が寝違いのような症状になり、いつものようにモンゴル整体へ行くと、左肩に冷感があると主張された。クーラーなどで冷やされたという感じではなく、内側から冷えている感じと言われるのである。日本語ではうまく説明できないが、モンゴル語ではそのような症状を上手く言い当てるとしきりに言っていたことを記憶している。今年に入って、頸椎の専門医にMRIやミエロ(脊髄造影CT)で診断された結果、骨棘が左側の神経根を圧迫していることが判明したのである。この神経の圧迫感が左側の冷感の直接の原因であると確信した。とても腕の良い整体師であると私は思います。片言の日本語での会話も懐かしい。今は、手術を控えているので、このモンゴル整体には通えていない。元気にしておられるだろうか。