頸椎症性神経根症(総括編⑤)「最後に」

これで「私の闘病記」は最後にしようと思います。厳密には神経根へのダメージからの回復が完全ではないため、少し痺れ(感覚麻痺のような感じ)が残っておりますが、徐々に回復することを期待しています。私と同じ症状の方、保存療法でも、手術療法でもとにかく情報を出来る限り収集してから意思決定してください。そして家族には伝えるも自分で意思決定してください。家族もそれを理解してくれるはずです。私が参考にしたHPやサイトで拾った大学病院の論文の抜粋(PDF)を以下に紹介します。参考になればと思います。

①脊椎手術ドットコム
 神戸市にある神戸労災病院の副院長の鷲見正敏先生が解説されているサイトですが、今年の1月末頃、まったく無知であった私が本当に参考になったサイトです。特に、頸椎症性神経根症と脊髄症との違いなどが分かりやすく書いているのと、保存療法から手術療法へシフトするときのポイントなどが分かりやすく書いてあります。
http://www.sekitsui.com/9specialist/sp005.html


②千葉大学の論文(PDF)
 「頸椎症性神経根症 手術」と検索すると、検索結果に表示され、クリックするとPDFの論文が表示されます。私はダウンロードして一読させていただきましたが、特に印象に残ったのは、保存療法と手術療法とで数年後には同じ結果となるという統計的データが報告されているという点です。私の症状「頸椎症性神経根症」は上記①にも記載がありますが、手術する人は全体の5-6%くらいらしく、要するに症状が出た時は耐えがたきを耐え、しばらく収まるのを待っている人がほとんどだし、統計的にもそうだということなんでしょう。私も15年来症状が出たり収まったりの日々でしたから、これは頷ける内容です。しかし、私の場合は筋肉が急激に細ってきたため、これは年貢の納め時と手術療法を選んだ経緯があります。

頸椎症性神経根症に対する治療( PDF).pdf


③みんなヘルニア仲間
 これは、ヘルニアなど神経根症や脊髄症(腰椎、頸椎すべて)の症状で悩んでおられる方がその悩みを掲示板に書いて、同じような症状の方、克服された方が親切にアドバイスしてくれる本当にありがたいサイトです。私もお世話になりました。私が闘病記を書こうと決意したのもこのサイトの管理人さん(楽楽さん)に優しくアドバイスをいただいたからです。ただ、管理人さん、最近体調を崩されていたみたいで、ゆっくりと運営されていらっしゃるので、節度をもってマナー良くアクセスしてあげてくださいね。
http://www.fancy-popo.com/communicate/HerFrnd/HeKxb_PJRmYC/Rhnbs.cgi?list=topic

頸椎症性神経根症(総括編④)「手術法について 前方椎間孔拡大術編」

 手術編の最後になりますが、結局私の選択した手術は「顕微鏡下による前方椎間孔拡大術」という手術になりました。これは、以前ブログにも書きましたが、偶然この手術をした方のブログを発見し、そのとき予定していた手術をキャンセルして選択した手術だったのです。主治医先生には闘病記をブログに書きますよと伝えて退院したので、先生の病院のHPをリンクしても良いだろうから、詳しいことは下のリンクからご覧ください。私がこの手術を選択した理由は一言でいうと、レーザーを除く執刀手術のなかで一番手術そのもののダメージが小さいと判断したからです。これは主治医先生もそう書いておられます。私にはよくわかりませんが、脳神経外科は前方からが多く、整形外科は後方からするのが多いと仰っておられました。ただ、先生にも質問しましたが、なぜ後方からの椎間孔拡大術の方がメジャーなんですか?という問いに対して、後方からだとメスを入れていく際に危ないもの(動脈や神経束など)がないからだそうで、その代わり筋肉組織が後方からだとあるため、手術で筋肉組織を切ったりとか骨からはがすことをするせいで後遺症が残るリスクはあるとお答えになりました。あと術後の回復が神経根症そのものよりも後頭部痛で悩まされるかもしれないとも仰っておられました。私もなんとなく
そう感じていたので、最終的に前方椎間孔拡大術なるものを選択したのです。
 私は、主治医先生からリベートは貰っていませんが(笑)、頸椎症性神経根症なら、この「前方椎間孔拡大術」をお薦めします。本当に低侵襲な手術なので、体力のある人なら日帰りも可能でしょうね。そのくらい術後のダメージが小さいと思います。あと、頭で理解しないと私は手術を受けられないと書きましたが、後方椎間孔拡大術だと、直接的に骨棘を切除せずに、場所は知りませんが、神経根の後ろの壁?をはずして、間接的に神経根への除圧を行うそうで、骨棘はそのままだそうです。でも前方からだと、直接骨棘を切除するので、効果が大きくでるそうです。まあ、私は素人なので詳しいことは以下
のHPをご覧ください。メリットもリスクも書いてあります。
 最後に余談ですが、この主治医先生に退院前夜に手術DVDの上映会をしてもらった際に、少し世間話をさせてもらったのですが、「何で脳神経外科なんて選んだんですか?」とかお聞きした際に、医者と言えば手術を伴う仕事で、子どものころに読んだブラックジャックに憧れていて、、、と仰っておられました。そんな雰囲気を醸し出しておられますので、受診した際にはそう言ってあげてください。テンションあげて良い結果を出してくれますよ(笑)。本当に良い先生です。少なくとも私には合っていました。私も仕事が公認会計士なので、同じようなことが言えますが、専門家たるもの顧客からの相談等、直面する事象に対して常に鳥瞰できるくらいの経験と注意深さと自信を持っていないといけませんが、だからといって上から目線では駄目で、常に患者(クライアント)目線でないといけないと思っています。この先生は、そういう意味でそれを兼ね備えてらっしゃると私は思います。ちょっとブラックジャック風に格好はつけておられるように見えますけどね(笑)。先生、見ていたらごめんなさい(笑)。